八咫烏神社
について
御祭神
建角身命(八咫烏大神)
日本の正史のひとつ『續日本紀』の記載から、当社は日本で初めて八咫烏の御名を冠した神社であることがわかります。ここ宇陀の地は神武天皇の伝承があちこちに残されていることから、神武東遷の昔から語り継がれてきた「八咫烏」が本来の御祭神であることは論を俟ちません。
のちに山城賀茂氏の祖神である「建角身命」の御神名が定着しましたことは、同氏が八世紀以降に勢力を拡げた際に、その御神名をも編入されたことによるものと推察されます。同様に今日的な「八咫烏」のイメージは、山城や熊野など各大社の隆盛の歴史の影響から全国に伝播していったものと思われます。
八咫烏大神の御神徳は心願を成就に「導く」こと。とりわけ神武天皇を正しい道に導き勝利に貢献したことから、交通安全、厄除、必勝の祈願に御利益があるとされてきました。その依り処となる第一の史料が『古事記』そして『日本書紀』です。機会がありましたら、なるべく原文に近い資料でお読みすることをお薦めいたします。